仮面ライダークウガ 五代 雄介は改造人間である!!
仮面ライダークウガ
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仮面ライダークウガ/五代 雄介
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クウガ
2000の技を持つ冒険家の青年・五代雄介(演:オダギリジョー)が、長野県九郎ヶ岳の超古代遺跡から発掘された霊石"アマダム"が埋め込まれた変身ベルト(アークル)を用いて古代超人類「リント」の戦士・クウガに変身する。世間では警察呼称=「未確認生命体第4号」として知られ、その正体は一部の人間(主に警察関係者)しか知らない。また超古代では、九郎ヶ岳遺跡にミイラ状態で埋葬されていた人物がクウガに変身していたとされている。
クウガは不完全な白のグローイングフォーム(警察は「未確認生命体第2号」と呼称。「白い4号」とも呼ばれた)、基本形となる赤のマイティフォーム、敏捷性に優れた青のドラゴンフォーム(劇中では「青のクウガ」と呼称。他フォームについても同じ)、感覚と射撃能力に優れた緑のペガサスフォーム(「緑のクウガ」)、力と耐久性に優れた紫のタイタンフォーム(「紫のクウガ」)の多彩な変身形態を持つ。さらに赤・青・緑・紫それぞれの発展系に相当するライジングフォーム(「(各色)の金のクウガ」)、パワーアップした黒い姿のアメイジングマイティ、最強形態であるアルティメットフォーム(劇中に登場するリント文書では「凄まじき戦士」と記述)になることが出来、劇中では「超変身」と雄介が命名している。また青・緑・紫の各フォームでは手近の物をそれぞれ棍棒・ボウガン・剣(ドラゴンロッド・ペガサスボウガン・タイタンソード)に変化させることが可能である。 なお、グロンギの上位集団である「ゴ」の中にはクウガと似たようなフォームチェンジを行える者もおり、何らかの関連性があると思われる。
基本フォーム
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マイティフォーム
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ドラゴンフォーム
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タイタンフォーム
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ペガサスフォーム
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五代雄介
設定年齢25歳。3月18日生まれ。北海道生まれの神奈川県山北町育ち。世界を旅する冒険家。両親を亡くしており、現在は喫茶店ポレポレに居候している。飄々とした性格で、桜子のいる研究室に行くのにビルクライミングをするなど大雑把なところもあるが、強い意志と正義感を内に秘めている。父親はカメラマンで、アフガニスタンで亡くなっている。父の訃報に接した時、恩師・神崎先生の言葉に感銘を受け、「2000年まで2000の技を持つ」と約束。クウガへの変身が2000番目の技になった。
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トライチェイサー2000
専用マシン/トライチェイサー2000
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警察が開発した新型白バイの試作機。一条薫が雄介に託した。右グリップが警棒兼始動キートライアクセラーになっている。電気信号によって色が変化するマトリクス機能を搭載しており、クウガ変身前はブラックヘッド、変身後はゴールドヘッド呼ばれるカラーリングを使用し、また初登場時は試作状態のポリスヘッドで登場した。後に量産型のトライチェイサー2000Aが各都道府県警に配備された。
全長:240センチ 全高:125センチ 最高速度:300km/h
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特徴
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第一作から数えて15代目の仮面ライダー。モチーフはクワガタムシであり、クウガの名称もそれに由来するとされている。以前のシリーズ作品では、基本的に初代仮面ライダーとのつながり(同一時間軸上の物語)という前提があったが、本作ではその原則を断ち切って全く別の世界観の元、超古代文明との因縁を持つ戦士という設定が導入された。そのため、劇中で仮面ライダーという言葉が出てくることはなく、主人公の五代雄介はじめ他の登場人物もその呼称を用いることは無かった(劇中では「クウガ」とのみ呼称)。すなわち、「それまでヒーローも悪の組織も存在しなかった」世界の物語である。
また、テレビシリーズとしての前作『仮面ライダーBLACK RX』との大きな違いとして、「改造人間としての仮面ライダー」「地球の支配を第一目的とする悪の軍団」「敵怪人の配下である戦闘員」という設定が廃止されている点が挙げられる。医療技術の進歩により臓器移植手術などが多く行われるようになった情勢を考慮すれば「改造人間」を異形の者として描写することには現在では抵抗があり、新たに「超古代文明の力で人体が進化を遂げた」という『平成ガメラシリーズ』のガメラに近い設定が導入された。また従来型組織形態の廃止は映画『仮面ライダーZO』に続く2作目、戦闘員の存在しない敵軍団は『仮面ライダーBLACK』『仮面ライダーJ』に続く3作目となる。
?ただし、キャラクターショーなどではミジンコ種怪人なる同一の姿をした怪人が複数登場する事があった。こうした「従来の戦闘員に代わる量産型怪人」は、翌年の『仮面ライダーアギト』以降の作品ではテレビシリーズの終盤や劇場版などにも登場するようになる。
本作品の前後数年間に公開された他の特撮作品の例に漏れず、『クウガ』においても現代の(整合性を重んじる)視聴者の気風に合わせるための綿密な考証がなされた。結果、敵のグロンギ族は独自の言語と文化を持つ・クウガは警察と協力して敵殲滅にあたる・技や武器を使用する際にその呼称を叫ばないノなどの設定が生まれた。また作劇においては(それまではスポットの当たりにくかった)「回を追うごとの周囲の人々の経過」が描かれたり、特撮ヒーロー番組にも関わらず主人公が全く変身しない話すら存在するなど人間ドラマを重視(かつてロボットアニメにおいて『機動戦士ガンダム』がそうであったように)。演出面でも全く新しい試みがなされている。 一方でリアリティ重視の路線を進んだ結果、設定や描写に生々しい、あるいは過激な表現が盛り込まれているという意見もあり、純粋な子供向けのヒーロー番組を望む親を中心に放送局へクレームが寄せられるなど物議を醸した。そういった意味でも、従来の特撮ヒーロー作品とは一線を画する作品であった。
上記の話題について、主演したオダギリジョーは2005年に雑誌『ピクトアップ』34号のインタビューで、それまでの出演作と毛色の異なる作品への出演を悩んでいた自分に対して、東映側のプロデューサー(事実上のチーフプロデューサーであった高寺成紀を指すと思われる)から「子供番組のイメージを無視した新しい番組を作りたい。一緒に壊そう」と言う言葉で説得された、と語っている。
全編がHDTV(HD1080/60i)と呼ばれる方式で撮影されており、当時としては異例の16:9の画面比率で放映された。以降のシリーズではこの画面比率が踏襲されている(ただし、画面比率だけであり撮影方式は異なっているとされるのだ)。この作品以降カメラが高性能になったことから、黒がライダーの基調カラーとなっている他、複数の能力の異なるフォームに再変身できるなど『BLACK RX』でのノウハウがより明確に踏襲されている。
いわゆるイケメンヒーローブームのはしりとも言われ、主人公の五代雄介を演じるオダギリや一条薫を演じる葛山信吾の甘いマスクも手伝って、子供のみならずその母親=主婦にまでファン層を広げた。本作品以降、昭和仮面ライダー世代の父親・イケメン俳優目当ての母親・そしてその子供たち=親子で作品を楽しむ形が出来上がっていくことになる。実際に番組そのものを見て楽しんでいた層(児童層とマニア層)以外、すなわち出演者を役名で呼ばないような層を取り込むことに成功したという点でも、本作品を特撮ヒーロー番組のターニングポイントと呼ぶことが出来よう。
映画化を望む声が多く、翌年の『仮面ライダーアギト』以降の作品は続々と映画化された。ただし、2005年現在、本作の映画化は実現されていない。なお、シリーズ構成を務めた荒川稔久は、後に担当した作品『爆竜戦隊アバレンジャー』を"クウガ2"と位置づけて制作したことが『仮面ライダー555』公式サイトで紹介された。
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ウィキペディア(Wikipedia)より引用
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